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データと知能が融合する時代:「12のイノベーション・ウェーブ」におけるAIとIoTの現在地

更新日:1月14日

はじめに:常時接続と予測の衝撃


PCが普及した時代、私たちは「インターネットをしにいく」という感覚を持っていました。しかし今、その感覚は消え失せました。私たちは寝ている時以外、ほぼ常にネットに接続されています。 第4次産業革命期は、モバイルとAIが主役です。膨大なデータがリアルタイムで処理され、マーケティングは「反応」から「予測」へと進化しました。「12のイノベーション・ウェーブ (The 12 Innovation Waves)」の最新章である第11波と第12波を読み解き、私たちが今どこに立っているのかを確認しましょう 。


1. 「12のイノベーション・ウェーブ」の第11波:モバイルとソーシャルの時代 (2000年代後半 ~ 2010年代後半)


スマートフォンの登場は、PCの前から人類を解放し、インターネットを「手の中」に収めました 。


常時接続と個人のメディア化

スマホの普及により、消費者が「今、どこで、何をしているか」という位置情報や行動データ(マイクロモーメント)を捉えることがマーケティングの要となりました 。 そして、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の台頭です。これにより、誰もが情報の発信者となりました 。企業の一方的なメッセージよりも、友人やインフルエンサーの「口コミ」が圧倒的な信頼を得るようになりました。 企業は公式アカウントで消費者と直接対話し、ファン(エンゲージメント)を獲得する必要に迫られました。また、スマホの位置情報を活用したO2O(Online to Offline)施策、つまりアプリでクーポンを送って実店舗に誘導するような手法が爆発的に普及しました 。


SNS時代到来:誰もが情報発信者に
SNS時代到来:誰もが情報発信者に

2. 「12のイノベーション・ウェーブ」の第12波:AIとIoTの時代 (2010年代後半 ~ 現在)


そして現在、私たちは第12の波の中にいます。これまでに蓄積されたビッグデータを燃料とし、AI(人工知能)が駆動する時代です 。


物理世界のデータ化とIoT

IoT(モノのインターネット)技術により、物理世界のあらゆるデータが吸い上げられるようになりました 。消費者の行動履歴だけでなく、物流におけるモノの位置情報までがリアルタイムでデータ化されています 。 これにより、SCMは「超最適化」されました。AIが需要予測を行い、在庫と配送をミリ単位で調整するスマート・ロジスティクスが実現しています 。


超個人化(ハイパー・パーソナライゼーション)

AI、特にディープラーニングの進化は、マーケティングにおける「予測」と「最適化」を人間から奪いました(あるいは解放しました) 。 従来のセグメンテーション(20代女性、などの分類)を超え、AIは「あなた個人」の趣味嗜好、そして「次の行動」さえも予測します。NetflixやAmazonのリコメンデーション機能がその代表例です 。 「欲しいと思う前に、欲しいものが提案される」。これがデータドリブン・マーケティングの到達点であり、One to Oneマーケティングの極致です。サブスクリプション型サービスが普及したのも、継続的に顧客データを取得し、サービスを個人に合わせて最適化し続けるモデルだからこそです 。

超個人化(ハイパー・パーソナライゼーション)
超個人化(ハイパー・パーソナライゼーション)

まとめ:データが「知能」に変わるとき


12のイノベーション・ウェーブの第4フェーズにおいて、マーケティングは「消費者の行動を後追いする」ことから、「消費者の行動を先回りする」ことへと進化しました。 モバイルが常時接続を実現し、AIがその膨大なデータから意味(予測)を抽出する。このサイクルこそが、現代マーケティングの正体です。では、AIがすべてを予測するようになったとき、人間のマーケターには何が残るのでしょうか? 最終回では、これからのマーケティングのあり方を考察します。

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